オーガニックな食材や人や地球にやさしいエシカルなウェルフェアトレードの隠れた逸品を紹介したい!ということで始まったこのコーナー。今回ご紹介するのはカラフルでかわいい陶器のお皿やカップを作る徳島の「器れもん工房」さんです。「ウェルフェアトレード(WelfareTrade)」とは、「Welfare=社会福祉」と「Fair Trade=公正な取引」を掛け合わせた意味をもつ言葉。ウェルフェアトレードの商品にはデザイン的にも素敵な品物がたくさんあって、なかでも器れもん工房の食器は色合いやカタチがかわいいのです!
「暮らしが、食卓が、楽しく、可愛くなる器」のコンセプトの中、自由自在に遊び、たまにはみ出しながら作られていく器は魅力的で、天然酵母のパンやオーガニック野菜のサラダなどのせればよりおいしく感じられそうです^^
キチラブ本誌でご紹介したシュウマイやカラフルな混ぜ込みおむすび、「おやつごはん」の特集でご紹介したイチゴのオムレットにもピッタリ?!
今回は毎日の暮らしや食卓が明るくなる器のご紹介です♪
(ウエルフェアトレードとは)
「WelfareTrade(ウェルフェアトレード)」とは、「Welfare=社会福祉」と「Fair Trade=公正な取引」を掛け合わせた造語で、福祉関連の工房や福祉作業所の製品などを、適正な価格で購入・利用することによって、当事者の人たちが、働く喜びと生きがいを持ち、自立できることを支援する仕組みのこと。
豊かな自然に囲まれた徳島から 一つずつ手作りの陶器たち
徳島駅から吉野川を眺めながら1時間ほどバスで揺られた先、豊かな自然に囲まれたところにある器れもんの工房はあります。
雲やリンゴ、おうちなど、ほのぼのしたかわいいカタチのお皿が人気の器れもんさんですが、その成形方法にはいろいろな工夫や試行錯誤があったそう。今ではカフェなどでも使用されたりと全国から注文が入ります。
メンバーがひとつひとつ手描きしたりんごのカップやお皿は、工房スタート当初からの人気シリーズです。
リンゴのカタチに成形した器もあり、クッキーやビスケットなどのせるとおやつ時間も楽しくなりそう〜♪
得意を活かしてつくられるキュートなお皿の数々
器れもんの工房は「社会福祉法人カリヨンれもん」が母体となっていて、徳島には「菓子工房れもん」や「ぱん小家れもん」などの工房、事業所があります。名前を聞いた人に「なに、なに!?」と興味を持ってもらえるように、また果実の「れもん」のさわやかなで新鮮なイメージを事業所にも持ってもらえるように「器れもん」の名称にしたとのこと。
工房の作り手さん・事業所の利用者さん自身も覚えやすい3文字は聞きなじみのある単語でもあり、「どこに通っているの?」と尋ねられたときに言いやすいように、との思いもあったそうです。
楽しみながら取り組むことができる活動を目的として器づくりが始まり、「コーヒーを飲んだり、おやつを食べたり、日々の暮らしと繋がっていく“うつわ”を作ろう。誰が見てもすぐ“うつわ”を作っている工房とわかる名前にしよう」とのことから「器れもん」の工房名になりました。
たたらづくりという技法でオリジナルの石膏型を使って製作し、釉薬の二度漉しもメンバーが行うとのこと。
力がある人が粘土をこねたり、イラストが得意な人が絵付けを行ったりとそれぞれメンバーの得意分野を生かして器を作っています。
「みんな得意不得意も性格もいろいろ。みんなにとって楽しい方向や意味合いを考え、選んで、決定できるよう心掛けています」とご担当者は語ります。
器に素焼きして水拭き後、3号石灰と撥水材を塗布、釉を掛けていきます。一つずつ手作りで、味わいある器に仕上がっていきます♪
成形し易く、発色の良いキメの細かな土を使っているとのこと。釉薬は窯業原料の取扱店に、オリジナルのカラーを作ってもらったものを使っているそうです。柔らかい色合いのツートンカラーがかわいいです〜
ひとつひとつ異なる釉が重なった部分の色が混ざり合って、それがまた魅力的でいいですね♪
ポップなパステルカラーの釉以外にも、伝統的な黄瀬戸釉を用いたうつわを作ることもあります。艶々できれい〜✨お月様みたいなお皿です✨シュウマイやグリーンサラダ、ケーキの取皿など和洋中使えそうですね(^^)
材料を無駄にせずアップサイクルした品物作りも行っています。
素焼きでヒビがあった材料は、消しゴム大の大きさに割って周囲にやすりをかけ、釉薬を掛けて焼成してシーグラスのようにフォトフレームやボードのリメイク材料にアップサイクルしています。
工房の系列に木製雑貨を作る「ギュイーン木工」があり、そちらのカトラリーも魅力的♪細かい手彫りと、何度も何度も磨いて仕上げたスプーンやフォークは木ならではの色合いがあります。
アイススプーンの他に、たくさんすくえる雑炊スプーン、ビン底をすくいやすいジャムスプーンなども。飲み物をかきまぜるマドラーや茶さじ、しゃもじ、バターナイフなどもありバリエーションが豊富!キチラブ本誌で特集した家カレーにもいいですね(笑)
使用するサクラ、カエデなどの木材は、時期によって高知県産のものを使うこともあります。何度も業者さんに通ううちに、流通にのりにくい小さいサイズの木材を選んで仕入れてくれることもあったそうです。楽器製造で出てくる端材を使ったアップサイクルのカトラリーも・・!同じ木でギターが作られていると思うと音楽好きの私としてはワクワクです(笑)
お知り合いの家具製造会社さんが製造で出てしまう小さいサイズの木材がある時に連絡をくれることもあるとのこと。何年もかかって木が育つことを考えると木材を大事に使ったアップサイクルのカトラリーは魅力的ですね♪
カトラリー以外では、徳島の杉の間伐材を活用した積み木もあるそうです。木頭杉という高品質な杉の木材を使っているとのことで、こちらも気になります〜!
使って楽しくなる 素材を大切にしたモノづくり
「『素材を大切にする』『互いを思いやる』『手にしてくれた人が暮らしで使うシーンを想像する』器づくりと日々の暮らしが、ひとつらなりの仕事を目指しています。」と器れもんのご担当者は語ります。
器は300円~2500円で購入可能です。一つずつ手作りなので、手元に届くまで時間がかかることがありますが、お皿やカップが届くまで待つ間もワクワクを味わう時間☆彡
工房のインスタやフェイスブックではカラフルな器や陶器のアクセサリーなどの情報を発信しているので要チェックです!いつものおやつの時間や食事時間が楽しくなる器で日常を彩ってみてはいかがでしょうか♪
・器れもん
インスタ https://www.instagram.com/utuwa_lemon_online/
フェイスブック https://www.instagram.com/utuwa_lemon_online/
販売ご案内ページ https://www.lemon.or.jp/original_item.html
(取材協力)
(値段等は2021年5月掲載時の情報です)
食探訪人ふくちゃん
料理を作ること、食べることが好きな「キチラブ」サポーター第1期生。週1回、横浜の農家さんの畑で援農(ベジサポ)の土いじりでリフレッシュ。家で時々、自家製酵母を使って焙煎した米ぬか(ライスブラン)が入ったパンを焼く。米ぬかを使いこなしたいとレシピ開拓中。ビートルズ、ジャズやボサノバなどが好きな音楽と食の探訪人。