Vol.19「2026年春ドラマレビュー 金・土編」
今クールは刑事もの、病院もの、アクションものといったジャンルではなく、タイムリープ、転生、生まれ変わりといったピンポイントな特徴のものが多い気がするが、なぜだろう? それは面白いからである。そんなバックフューチャー的な話は、リアリティーは無かろうが、話が面白ければいいのだとばかりに量産された。そんな作品もある金・土のドラマを見てみよう。
文:板倉京一
面白さ重視の金曜日!
『刑事、ふりだしに戻る』。このふざけたタイトル。緊張感の無さ。これも離脱候補だと思っていた。ところが、これがとんでもなく面白い。
恋人を亡くした、モブと呼ばれるくらい影の薄いアラフォー刑事の濱田岳演じる百武誠が、まだ恋人の生きている10年前にタイムリープし、もう恋人が死なないように奮闘。しかし、裏にあった警察組織の闇が見えてきて…。
またタイムリープ物かと思うなかれ。コミカルに、かつシビアに展開するストーリーにリアリティなんて吹っ飛んでしまう面白さ。それにこれは過去に戻ったら戻りっぱなしです。今に戻る話とはちょっと違う。
電子コミックの配信サービスで漫画版も読めるが、そのタイトルは「初恋リバース」と大きく書かれ、そのあと小さく「刑事、ふりだしに戻る」と書かれている。胸キュンの恋愛要素も強いのだ。
一度目の人生では犯罪事件に巻き込まれて死んでしまう美咲役に石井杏奈。百武のライバル的存在に鈴木伸之。面白すぎて愛おしい、そんな刑事ドラマだ。
『刑事、ふりだしに戻る』
毎週金曜夜21:00~21:54 テレ東系
公式サイト:https://www.tv-tokyo.co.jp/furideka/
正統派の刑事ドラマをお好みならこっち。『田鎖ブラザーズ』。一見読みにくいタイトルがネックだが、「たぐさりブラザーズ」と読む。
殺人罪は今は時効が無いことが知られているが、わずか2日の違いで両親殺害事件が時効を迎えてしまい。もう法で裁けなくなってしまったことから、自らの手で犯人を捕まえるべく警察官となった田鎖兄弟の活躍を描く完全オリジナルストーリー。
過去の両親惨殺のシーンが何度も出てくるため二人のやりきれない思いが伝わってくる。過去の事件が今に影響しているのは、最近のTBSドラマの定番か?
正統派のクライムドラマだが、岡田将生演じる主人公の田鎖兄弟の兄がちょっとやさぐれていて、最初はちょっと感情移入しづらい人もいるかも?
『田鎖ブラザーズ』
毎週金曜夜22:00~22:54 TBS系
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/TAGUSARI_bros/
深夜のめしテロと言えば、おなじみの『孤独のグルメ』、もうSeason11になる。相変わらずやってることに変わりはないが、このマンネリ感が安心できる。前半のゆる~いドラマ部分も健在だ。あの部分が店の選択や立地条件の説得力を増す。五郎さんは相変わらずよく食べる。
そして、今回はさらに原作者がお店で他のメニューを食べるコーナーもあり、よりお店に行ってみたくなる。
『孤独のグルメ Season11』
毎週金曜深夜24:12~24:52 テレ東系
公式サイト:https://www.tv-tokyo.co.jp/kodokunogurume11/
ヒューマンドラマに涙する土曜日。
元中学校教師のしずく(松本穂香)は、不登校の子どもたちが通うフリースクール「ユカナイ」で働くことに。しかし。ユカナイのタツキ先生(町田啓太)は子供たちに自由にさせてばかりで、しずくの教育方針とはまるで違う。彼のこの考え方には過去の想い出に影響がありそう。
タイトルはそのものズバリ『タツキ先生は甘すぎる』。
多様化する生き方に希望を見出していく感動のヒューマンドラマだ。
『タツキ先生は甘すぎる』
毎週土曜夜21:00~21:54 日テレ系
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/tatsuki/
NHKのこの手のヒューマンドラマは見応えがある。『まぐだら屋のマリア』は、BSや4Kで放送済みだが、見ていない人はぜひ今回見てほしい。ただし、これまで前後編の2回だったのが、45分×4回での放送となる。内容的には全く変わらない。
キチラブ的にはありがたい食のドラマで、主人公のマリア(尾野真知子)が食堂をやっているのだが、藤原季節の食べっぷりがすごい。夜にこんなドラマを見せられたら腹の虫が鳴ってしまう。ある意味これもめしテロのドラマと言えそう。
出演は尾野真知子、藤原季節の他に坂東隆太、岩下志麻ほかで、原作は昨年、映画化もされた「風のマジム」で、実話をもとに純沖縄産のラム酒を作る話を描いた原田マハ。主題歌は中島みゆきで、この話のために書き下ろしたそう。
命のかけがえなさ、生きる勇気を考えさせられる。週末、こういうドラマに正面から向き合うのもいい。
『まぐだら屋のマリア』
毎週土曜夜22:00~22:45 NHK
NHK ONEの該当ページ:https://www.web.nhk/tv/pl/series-tep-QLY21R39K1
次回はいよいよ最終回。日曜と帯ドラマを見てみよう。
Vol.18「2026年春ドラマレビュー 水・木編」はこちら
小-.jpg)

小--500x369.jpg)

小-500x369.jpg)
-500x293.jpg)
小-500x375.jpg)
小--500x375.jpg)
--500x375.jpg)