歴史レシピを再現するあの二人のドラマが第39回ATP賞ドラマ部門の奨励賞を受賞！そしてAmazonプライムビデオで視聴可能に！

“おいしいドラマ”は、第１話でだいたいわかる

vol.6「À Table！〜歴史のレシピを作ってたべる〜」

1 観れなかった人も楽しんだ人も堪能しよう！
2 一粒で何度も美味しいグルメドラマ
3 歴史豆知識＋レシピ＋人生の哲学

観れなかった人も楽しんだ人も堪能しよう！

2023年1月9日～3月27日までBS松竹東急で放送された『À Table!～歴史のレシピを作ってたべる～』が、2023年開催の第39回ATP賞のドラマ部門奨励賞を受賞しました！　

ATP賞とは日本のテレビ番組制作プロダクションが毎年100本を超える応募作品の中から優秀作品を選出する由緒ある賞。
本欄で紹介した作品が選ばれたことは筆者も大変嬉しいです。

そしてもっと嬉しいのは本作がAmazonプライムビデオで観れるようになったこと！
BS松竹東急がうまく受信できなかった人はこれで全12話が視聴可能です。

ATP賞という太鼓判が押されたこのドラマをぜひ楽しんでください！

Amazonプライムビデオの詳細

一粒で何度も美味しいグルメドラマ

「一粒で二度美味しい」は某キャラメル菓子のキャッチコピーですが、このドラマもまさに二度、いやそれ以上にいろんな味わいがあるドラマです。

この読みづらそうなタイトルは（ア・ターブル）と読み、フランス語の直訳だと「テーブルで」ですが、「席について（ごはんですよ〜）」という意味になります。まさにグルメドラマの予感。
ところがサブタイトルには「歴史のレシピを作ってたべる」とあります。歴史のレシピ？　そう、ここがポイントです！

内容は吉祥寺から徒歩20分のところに住む、結婚してから長い時間を過ごしてきた夫婦ジュンとヨシヲの日常生活を描いたドラマ。
妻のジュンは大学の史学部の職員。知り合いの西洋史の教授から「歴史上の人物が食したレシピ」を時々もらってくることから、夫のヨシヲと一緒にその料理を再現することにしました。

第１話で紹介される歴史上の人物はマリー・アントワネット。まず夫婦間でマリー・アントワネットについての簡単な基礎知識が語られます。ここがフツーのグルメドラマに無いポイント。歴史上の人物についての知識が得られます。

マリー・アントワネットのレシピは「牛肉とキャベツのトマト煮込み」「ヒラメの元祖ホワイトソースがけ」「マグロのマリネ」の３品。
ええっ？　マリーアントワネットってそんなもの食べてたの？　という驚きがまずあり、でも入手困難な食材は、似た食材で代用出来るので、観ている私たちも少し頑張れば作れそうって思えます。

ある意味、創作料理とも言えるこの料理はキチラブ読者なら必ず興味をそそられるハズ。そして、美味しそうなことはもちろん、調理している姿がとても楽しそう。こんな夫婦いいなぁ〜と思わせてくれます。

歴史豆知識＋レシピ＋人生の哲学

夫のヨシヲは漬物メーカーに勤めていますが、今の仕事は主にリモートワーク。妻とスーパーに買い物に行って、一緒に歴史メシのレシピを作ることに。

というのもこの夫婦、マニアックな映画や小説などの好みや親から教わってきた道徳などの価値観が合ったことで付き合い始めたので、歴史のレシピから料理を作るなんて面白そうというところの相性はバッチリ。
人生の楽しみ方が近い人がそばにいるってなんて幸せなことなんでしょう。二人を見ているだけで、こちらも幸せな気分になれます。

こんな夫婦を演じるのは、ドラマに映画に大活躍のお二人、市川実日子さんと中島歩さん。お二人ともモデル出身、高身長の美男美女なので、調理していても吉祥寺ののどかな風景を歩いていても画になる！
撮影も素晴らしく、これがドラマか？と思うくらい映像がとてもキレイなんです。
音楽も心地よく、観ているだけで癒されそう。しかも二人の演技があまりにも自然で、仲の良い夫婦のドキュメンタリーを見ているかのようです。そして、料理が出来た頃にはしっかりお腹も空いてきました。

このドラマを観ると、歴史上の有名な人物たちも我々と地続きの料理を食べていたということに気づかせてくれます。
料理は、それこそ人類の歴史と共にあるんですね。
料理って奥が深いし、食べるだけでなく、食材を揃えたり、作ること自体も楽しいんだなと思わせてくれました

初回のマリー・アントワネットに続いて、第２回以降はユリウス・カエサルやソクラテスなどが登場。名前は聞いたことがあるけど、具体的は何をした人だっけ？と気になる人は月曜夜のBS松竹東急を観てみて。
偉人たちがどんな料理を食べていたのかもお楽しみに！