祝映画化！同性カップルのやりとりにキュン、お腹も鳴るごちそうドラマ

“おいしいドラマ”は、第１話でだいたいわかる

Vol.４「きのう何食べた？」

1 NHK連続テレビ小説で、シロさんとケンジが再会!?
2 原作ファンも納得のキャスティング！
3 数々の脚本賞を受賞したドラマがついに映画化！
4 映画を観る前にドラマ版を再チェック！

NHK連続テレビ小説で、シロさんとケンジが再会!?

朝ドラ「おかえりモネ」で、「きのう何食べた？」の主人公シロさんとケンジが再会しました！
というのも、「おかえりモネ」には「きのう何食べた？」主演の２人、西島秀俊と内野聖陽が出演しています。主人公モネ（清原果耶）の父親役が内野で、彼女の将来に影響を与えた気象予報士・朝岡役が西島。
直接絡むシーンは無さそうだったのですが、先日、東京にいるモネの職場を見ておこうと立ち寄った父が、その職場で朝岡と出会い意気投合するシーンがありました。これは「おかえりモネ」の脚本家、安達奈緒子の粋な計らいではないでしょうか？

安達奈緒子と言えば、「コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命–」などのヒット作も手掛ける人気脚本家。現在毎朝放送中のNHK朝ドラ「おかえりモネ」の脚本もこの人。そして、「きのう何食べた？」の脚本もこの人なのです。だからこそ、なのかどうかはわかりませんが、シロさん（西島）とケンジ（内野）の再会に狂喜した人は少なくないはず！

原作ファンも納得のキャスティング！

いきなり、NHK朝ドラの話から始めてしまいましたが、今回取り上げるドラマは、2019年にテレビ東京系で放送された名作ドラマ「きのう何食べた？」。
弁護士と美容師の同性カップルが主人公で、彼らの食生活を丁寧に描きつつ、男２人暮らしならではの日常的な諸問題やそれぞれの価値観の違い、それでも一緒にいることの素晴らしさをユーモアたっぷりに描いています。

原作は「大奥」などで人気のよしながふみの同名漫画。人気の高い原作の映像化はとかく反発されがちですが、このドラマは別。それと言うのもファンも納得のキャスティングだったからです。
主人公カップルを演じるのは、最初に挙げたように西島秀俊と内野聖陽。
SDGsの目標の一つでもあるジェンダー平等を取り上げたドラマも今はすっかり定着しましたが、当初この二人がカップルというのは結構驚きでした。
しかし、番組プロデューサー曰く、「シロさん役は西島さんというのはどうしても実現させたかったです。原作のシロさんとソックリですから、このキャスティング以外考えられませんでした（公式HPより）」

指名された西島もその期待に応えるべく、調理を猛特訓して撮影に臨みます。本サイトのこのコーナーで前回取り上げた「シェフは名探偵」でも西島秀俊の調理シーンが堪能できますが、彼は「きのう何食べた？」で料理の腕前を磨いたとか。調理過程をとても丁寧に見せてくれるので、このドラマは料理番組として観ることも可能です。
実際に作ってみた人がSNSでアップしたり、公式レシピ本が出たりと大ブレイクしました。

数々の脚本賞を受賞したドラマがついに映画化！

もうひとつ、このドラマが大ブレイクした理由をあげると、大人気漫画を見事にドラマに再構築した脚本のうまさにあるでしょう。
連続ドラマは複数の脚本家で担当する場合も多いのですが、このドラマは冒頭に挙げた安達奈緒子が全編を一人で担当。繊細な大人の心情をきめ細やかに描きつつ、笑えて泣ける話に仕上げています。
それはザテレビジョンドラマアカデミー賞を始め、数々の脚本賞を受賞していることからも彼女の功績が大きいことがわかると思います。

そんな大人気ドラマがついに映画化されました！
映画版もドラマ版と同じく安達奈緒子が脚本を担当。今度はどんなシロさんとケンジが見られるのでしょう？　楽しみです！　
劇場版「きのう何食べた？」は11月3日（水・祝）より全国公開！
公式HP：https://kinounanitabeta-movie.jp/
予告編：https://youtu.be/XzJsZcVYmF4

映画を観る前にドラマ版を再チェック！

さて、映画の前にドラマ版を再チェックしたい人は、各サブスクで配信中！
気になる第１話は、職場でカミングアウトしていないシロさんのことを「なぜ結婚していないのか」同僚が噂する冒頭からもう惹き込まれること必至！　
なにせ容姿端麗な上に仕事ができる弁護士のシロさん。職場では、さぞや贅沢な独身生活を満喫していると思われています。
ところが実は仕事帰りに激安スーパーのタイムセールを狙うほどの倹約家。コンビニで割引されていないアイスを平気で買ってくるケンジを、また今日も説教しています。それでもシロさんが大好きなケンジ。勤め先の美容院で、ついシロさんのことを自慢したら、それもシロさんにバレてしまい……。

まさに第１話にこのドラマの面白さが凝縮されています。未見の人はもちろん、すでに観たという人も、映画版の前に要再チェック！