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2019.10.13

東京湾から考える食の未来 “メイドイン東京の会” に込められた想いとは

  • 美味しい仕掛け人たち Vol.1
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東京を愛す仕掛け人

メイドイン東京の会 会長
宮島 一晃さん

遠忠食品株式会社代表取締役。大正2年創業の老舗佃煮屋の三代目として、昔ながらの製法を守った江戸前の佃煮などを製造している。おいしく安全な食の提供の場として直営店である「遠忠商店」を開店。東京産の食材について情報発信し、生産者・加工業者・消費者をつなぐ「メイドイン東京の会」の会長も務める。

産地を実際に見て体験してほしいという思いで、
遠忠食品では毎年収穫体験を開催。今年で14回目を迎えました

食料自給率1%以下という現状
東京の食に携わる仲間が立ち上がった!

「原料がないと私たちは何もできない。そんななか東京の食料自給率は1%以下。このままで大丈夫なのかな、と思ったのがきっかけです」
 こう話すのは、大正時代から続く佃煮屋・遠忠食品株式会社の三代目である宮島一晃さん。東京の食について考え、発信する“メイドイン東京の会”の会長を務めています。
「自分が会社に入った頃、ほとんどの同業者が輸入の原料を使っていました。それが当たり前でしたが、それには疑問を感じていました。2年ほど前、東京で食品に携わる仲間で集まった時にいろいろなアイデアが出て、東京の食をもっと考えよう、発信しようということで会を発足させました」
 佃煮の原料である海苔の生産量が全国的に過去最低を記録するなど、国産や東京都産の原料を手に入れるのが難しい現状もあるなか、遠忠食品では、海苔づくり体験や収穫体験などを長年行ってきました。それもひとえに、東京湾でとれる食についてもっと知ってほしいからです。

メイドイン東京の会でおすすめする東京産の商品は、
様々なつながりが広がり、その数も増えてきています

農業や漁業をもっとトレンドに!
東京産の加工品開発もみんなで楽しく

「東京には伝統があり、古くから続く食品関係の会社があるのに、それを知らない人が多いのが現状です。それも、この会を作ったきっかけのひとつ。東京産の食品の存在や魅力をきちんと知ってもらって、東京の食を考えるきっかけになればいいなと思います」
 メイドイン東京の会では、これまでも農家や工場などを訪れて、見学や勉強会を開催。楽しみながら、多くの人を巻き込んで東京の食を盛り上げようと様々な企画を立てています。
「メイドイン東京として、つくる人、食べる人、いろいろな人を線でつないで、大きな面にしていければと思っています。オリジナルの加工品もたくさん開発したいですね」

遠忠食品株式会社直営店「遠忠商店」にてメイドイン東京の会セレクトの商品が買えます。

「遠忠商店」
住 所●東京都中央区日本橋蛎殻町1-30-10
電 話●03-6661-6021
営業時間●11:00~19:00 ※日・祝休み
HP●http://enchu-food.com

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