コクと旨みが光る みりんを使った春野菜料理
米麹によってもち米の美味しさを引き出した『三州三河みりん』は一流料理人の愛用者も多く、料理が格段に美味しくなる優れた効果がいっぱい! そこでみりんの魅力を知り尽くした醸造元・角谷文治郎商店の角谷治子さんに、手軽で簡単なみりんレシピを紹介していただきました。
野原に菜の花が咲き始め、少しずつ暖かさを感じる春先は、苦みのある野菜が美味しい季節。みりんの甘みとコクで野菜の苦みを和らげながら、春の味覚を美味しくお召し上がりいただける、「たけのこと菜の花のマスタード酢味噌和え」は春の食卓を明るく彩ります。酢味噌にはお米で作った白味噌を合わせていますが、白味噌は甘みが強い反面、旨みがやや弱いため、もち米から生まれるアミノ酸やペプチドなどの旨み成分と、糖類などの成分が複雑に絡み合うみりんを加えることで、素材を活かしたシンプルな料理に深いコクと旨みを与えてくれます。また、お酢の尖った酸味の角を取ってくれるのでまろやかな味わいになり、料理全体がまとまります。
今回は菜の花、たけのこ、はっさく、ほたて貝柱など、春の食感や色合いが感じられる素材を使用していますが、ほたて貝柱の代わりにホタルイカ、はっさくがお手元に無い場合は無くてもお作りいただけます。調理の際には水気が出ないよう、マスタード酢味噌は食べる直前に和えていただくと、美味しく仕上がりますよ。
材料
(4人分)
(4人分)
- たけのこと菜の花
- 菜の花 1束
- たけのこ(水煮) 150g
- はっさく 4房
- ほたて貝柱 4個
- マスタード酢味噌(A)
- 白味噌 大さじ2
- 三州三河みりん(煮切る) 大さじ1
- 酢 大さじ1
- 粒マスタード 大さじ1
作り方
- 菜の花は硬い部分を取り除いて食べやすい大きさに切り、塩(分量外)を加えた熱湯でさっとゆでる。たけのこは穂先をくし切りに、根元を薄い半月に切る。はっさくは房分けした果肉を3等分する。
- フライパンに油(分量外)を少量入れ、ほたて貝柱の表面をさっとソテーする。取り出して、縦4等分に切る。
- Aの材料をすべて混ぜ合わせて、マスタード酢味噌を作る。
- たけのこ・菜の花・はっさく・ほたて貝柱に、❸のマスタード酢味噌を加えて和える。
国内指定産地のもち米で仕込んだ『三州三河みりん』(左)と有機 米で仕込んだ『有機三州味醂』
三州三河みりん醸造元 株式会社角谷文治郎商店:角谷治子
レシピ・写真提供:べっぴんプラス株式会社
文:布施恵