オーガニック食品とは、農薬や化学肥料に頼らずに、自然の恵みを生かして生産された食品のこと。その生産方法を証明するのが『有機JAS認証』マークです。
では、何を基準に、どんな人たちが証明を行なっているのでしょうか。
意外と知られていない有機認証の基本について、日本初の有機認証団体として30年の実績を持つ「JONA(日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会)」の方々にお話を聞きました。
協力・JONA(日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会)
構成・キチラブ編集部 文・川原舞子、のなかあき子
Q:『有機JAS認証』って何?
A:有機JAS認証マークは、農産物や加工食品などの生産方法を証明する国の制度です。
生産者が環境に配慮した持続可能な方法で作ったことを、第三者機関が検査・認証したという証。
基準は法律で定められており、このマークがない食品に「有機」や「オーガニック」という表示をすることはできません。
食品にのみ適用され、化粧品や繊維製品などは対象外です。

Q:日本での認証制度はいつスタートしたの?


1563件(2021年)→2931件(2024年)
A:2000年が『有機JAS認証』元年です!
1999年に国際的な有機食品のガイドラインが定められ、翌年に日本で『有機JAS認証』制度がスタート。それまでは自己申告制でしたが、中には基準に満たない商品も。
「きちんと証明してアピールしたい」という生産者の思いを受けて制度は誕生。
また、消費者はマークを見て、信頼できる商品を選べるようになりました。
右肩上がりに増える事業者数
有機認証事業者数は、全国的に年々着実に増加しています。
都道府県別では農産物の北海道、お茶の産地である鹿児島県・静岡県が上位にあります。また、東京などの都市圏では輸入業者も目立ちます。農産物やお茶、調味料に加え、アイスクリームなど、商品の種類も広がっています。
Q:何について審査するの?
A:『法律』に沿って生産されているかを審査します!
『有機JAS認証』の取得には、3つの大切なステップがあります。
書類審査に始まり、有資格者による検査、そして認証機関の判定員による最終判定です。
JONAなど全国約50の認証機関が運営する流れをご説明します!





Q:海外のオーガニックは、日本の基準と違うの?
A:それぞれ独自の基準があり、日本と同等性のある国も!
世界とつながるオーガニック
オーガニックの認証制度は、国や地域ごとの法律で定められています。
EUにはEU認証、アメリカにはNOP認証など、それぞれの基準があります。
日本は一部の国や地域と『同等性』という制度を結び、互いの基準を認め合っています。
同等性がある商品は、日本でもオーガニックと表示できますが、それ以外の場合は有機JAS認証を取得できる認証機関への申請が必要です。
日本と同等性のある国(地域)
●アメリカ ●EU ●カナダ ●台湾 ●イギリス ●スイス ●オーストラリア ●ニュージーランド ●アルゼンチン


JONAは提携先が中国、南米、タイにあります!