監修・渡辺玲/フードスタイリング・佐藤智子/撮影・栗原一康/文・小林さち
蒸し暑い日でも食欲をそそるメニューといえばカレー! 本格的なインドカレーやタイカレーも魅惑的なのですが、おうちごはんを大切に考えるキチラブとしては、「日本全国のおうちカレーを美味しくしてしまう作戦!」を実施しなければ…と、勝手な使命感にかられています。そこで、インド料理の業界でもトップクラスの知識と技術を持つシェフであり、「カレー伝道師」の呼び名でも知られる渡辺玲さんに、「市販のルウで美味しいカレーを作るコツ」を教えていただきました!
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今夜すぐに試してみたくなる、おうちカレーグレードアップ術
1:まずはパッケージに書いてある作り方通りに作る
目分量で調理してしまいがちですが、水や具材の量をきちんと計って作り、基本的な具材の量や味のバランスをつかんでおくと、次回から自分好みにカスタマイズしやすくなります。
2:トマトとピーマンのザク切りを加えてみる
それぞれ、4人分で1個ずつが使用の目安。どちらも唐辛子の辛さと相性が良い野菜で、味が劇的に変わります。ピーマンの代わりにシシトウでもOK。
3:具材を炒める時、ニンニクや生姜のすりおろしで風味を添える
4人分で、ニンニクなら1かけ、生姜もニンニクと同量程度。両方入れるか、どちらか1つを入れるかは、お好みで。
4:「簡単自家製ガラムマサラ」を作り、仕上げに加える
スーパーで入手しやすいスパイスで。シナモンパウダー(小さじ1)、クミンパウダー(大さじ1)、クローブパウダー(小さじ1)、ブラックペッパー粗びき(小さじ1)を混ぜるだけ。これを、4人分のカレーに小さじ1程度加えると、香味がグンと増します。
*ガラムマサラ…多種類のスパイスを調合したもので、インド料理の香味を高めます。
5:煮込む時に、ウスターソースかチョコレートを少量混ぜる
カレーに使うスパイスは、インドからイギリスにわたってウスターソースの原型が生まれたと言われており、相性は抜群。チョコレートも、味にコクを与えてくれます。カカオ含有量の高いビターなチョコレートがオススメです。
6:トッピングで彩りと食感を楽しむ
野菜をスライスして素揚げしたものや、カシューナッツやアーモンドを刻んだもの、生姜の千切り、トマトのみじん切り、ゆで卵など。
7:辛さを自分好みにアレンジ
4人分程度のカレーに、赤唐辛子系のパウダー(チリペッパー、レッドチリ、チリパウダー、カイエンペッパー等)を小さじ1、塩を小さじ1/4 ほど加えます(わずかに加える塩が味のバランスを整える)。好みでバター(5g)またはオリーブオイル(小さじ1)を加えると、より豊かな味わいに。
※お子さんのいるご家庭では、まず甘口のカレーを作り、大人の分は別のお鍋に取り分けて、あとから辛さ調節を。
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コラム:器や盛り付けで気分を上げる
ステンレスのお皿を導入
レストランっぽい雰囲気が漂いますね。写真のように、カレー以外のワンプレート料理にも。→ステンレス皿の詳細はこちらから
いつもの食器をアレンジ
大きなお皿の上に、小さな器をアレンジ。盛り付ける人のセンスの見せどころです。
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- おうちで作るカレーだからキチラブポイント
- ・一皿で栄養バランスがとれる
・みじん切りorおろし野菜で野菜嫌いな子にも
・冷蔵庫の食材整理日に最適
渡辺玲(わたなべ・あきら)
カレー&スパイス伝道師。クッキングスタジオ「サザンスパイス」主宰。都内の老舗インド料理店「アジャンタ」にて料理人生を開始。以後、日本とインドを往復しながら本場の味の探求にいそしみ、インドへの渡航歴は30回以上にも及ぶ。現在は、料理教室主宰・執筆・講演・テレビや雑誌の料理監修・店舗プロデュース・レトルトカレーや卓上ミックススパイスの商品開発など多方面で活躍中。スパイスやカレーに関する著書多数。