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2022.06.1

日本酒づくりと土の関係とは  天鷹人語  第一回 「酒土不二」

  • 有機日本酒でお馴染みの酒蔵が今の時代に伝えたいことは…
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なぜ、天鷹はオーガニックにこだわるのか?

マクロビ、スローフード、ロハス、エシカル、SDGs……様々な“なんか良さそうな食べ物(の選び方)”を表す言葉が次から次へとメディアに踊ります。

それらの共通点として、土(地元)、健康(安全)、環境(生物)、社会性(正義、文化)”などがキーワードと言えるでしょう。

私たちが食べ物を選ぶ際には、
“人工より自然(昔からある)”
“世界中どこででもより、その土地だけのもの”
“遠くのものより近くのもの”
“保存したものより新鮮なもの”
“誰が作ったか判らないものより、顔の見えるもの”
の方が良いと感じます。

その方が美味しく安全で健康的、そして安心と思えるからなのでしょう。

当然、そこには未来の子供たちも含まれます。

先の言葉のなかでも範囲が広いのがSDGsです。
2030年までに世界が解決すべき自然環境、社会、経済の問題がまとめられています。
実はその解決の最も有効な手段の1つと言われているのがオーガニックなのです。

除草は薬を使わずに、除草機で行う



美味い酒と土地は切っても切れない関係

日本のJAS法も含め、世界のオーガニック基準はコーデックス基準に基づいていますが、
その土台となったのがIFOAM(国際有機農業運動連盟)のまとめたオーガニックのルールなのです。

そのルールとは、
①健康(土、水、動植物、地球、人などすべての)、
②生態系(自然や地域の生態系に従い、逆らわない)、
③公正(地球環境や生きるもの全てが平等で自然体であること)、
④配慮(予防原則に基づき健康や幸せを脅かさないこと)
となります。

この4つのルールがSDGs達成の鍵と言えます。

※ IFOAM(国際有機農業運動連盟)
=世界116カ国以上の約770団体が加盟している有機農業普及のための世界最大の国際的なNGO。1972年にパリ近郊で設立され、現在はドイツに本部がある。

そして、人は土や環境にも大きく影響されます。

日本では既に明治時代に「体と土は一つである」とし、歩ける範囲の四里四方のものを食べ、生活するのが良いという「身土不二(しんどふじ)」と言われる考えが提唱され、現在のマクロビなどに受け継がれています。

農作物も同じで、そこの“土”にしか、その農作物は作れないのです。

私たち蔵元が“土”にこだわるのは、そして“特徴ある目指す味”のためには、“土=米”が必須だからです。

昔から「米を買うなら、田んぼ買え」と言われ、「良い米が欲しければ、自ら田んぼで米を作る」となります。
酒と土は一体なのです。

有機の田んぼでは、イナゴが足に当たることもしばしば





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    文:天鷹酒造株式会社  蔵元
      天鷹オーガニックファーム株式会社
      代表取締役  尾﨑宗範さん

    栃木県北の人口5,000人の小さな村に生まれ、豊かな自然の中で育つ。1996年より「米作り酒造りの会」を20年間主催する。有機JAS法制定を機に、有機について勉強を始め、2005年に有機認定事業者となる。2014年EU及びアメリカの有機認証取得。2017年第105回全国新酒鑑評会にて、有機日本酒として初の金賞を受賞。2018年天鷹オーガニックファーム㈱を設立、蔵人による有機米の生産を始める。

    天鷹酒造株式会社
    〒324-0411 栃木県大田原市蛭畑2166番地
    TEL:0287-98-2107
    https://www.tentaka.co.jp/

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