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2023.08.23

世界農業遺産を巡る 和歌山県みなべ・田辺地域 ツアーレポート

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みなべ・田辺の梅システム

今こそ、何をSDGsすべきか?
観て、聴いて、ふれあい、絆を結ぶ体験ツアー

今こそ、何をSDGsすべきなのか、を探求する旅です。
大昔から大変な努力を払って“SDGs”してこられた貴重な遺産を、その遺産を守ってきた人々を、この目で観て、聴いて、触れて、心を通わせ合い、絆を結ぶ。そして、もちろんおいしくいただく。
そんなスタディーツアーで、あなたのSDGsをアップデートしていきましょう!

世界農業遺産(GIAHS)とは?

Globally Important Agricultural Heritage Systems

世界農業遺産(GIAHS)とは、社会や環境に適応しながら何世代にもわたり継承されてきた独自性のある伝統的な農林水産業と、それに密接に関わって育まれた文化、ランドスケープ及びシースケープ、農業生物多様性などが相互に関連して一体となった、世界的に重要な伝統的農林水産業を営む地域(農林水産業システム)であり、国際連合食糧農業機関(FAO)により認定されます。
世界中に24か国74地域、日本には現時点で13地域が登録されています。


このシリーズツアーが目指すもの

「有機農業奨励」の現状と「SGDs」の本質を、歴史の中に見て取ること

目で見る何百年も前から続いてきた、今そこにある生態系の一部としての有機農業そのものを観察、検証する

耳で聴く「過去から引き継ぎ、未来へと手渡すもの」「今から未来に手渡すもの」を現場の声を聴き、見極める

繋がるツアー体験を通して現地と実際に繋がり、参加者それぞれが、ムーブメントを起こす
共同購入「Teikei」で、現地の生産物を定期購入し、持続可能な循環社会を実現する


「ひとみず」の自然農法

2023年5月6日、和歌山県西牟婁郡白浜町。
ひ(陽)と(土)みず(水)と自然の循環を大切にした自然農法で 標高200Mの見晴らしの良い南向きの山の畑にて、栽培期間中、無農薬、無肥料、無堆肥で八朔や三宝柑、甘夏などの柑橘と南高梅などの梅を栽培している「ひとみず」さんを訪ねました。

自然に寄り添う栽培法が素晴らしいのですが、彼らが若い生産者グループであることも、SDGsを構想す る上で、素晴らしさはさらに高まる!といえます。

年間で購入契約をする「Teikei」で彼らのような生産者を支えることで、「ひとみず」さんのような圃場はど んどん増えていくと考えています。
白浜町周辺の慣行栽培梅農家は高齢化により廃業していく現状にありますが、彼らが借り上げることで有機の圃場はオセロをひっくり返るように増えていきます。

いつどれだけ売れるかわからない農業では、認証を取得する経済的補償もありません。「Teikei」システム により、年間の売り上げが見えると、認証取得に投じることができる経費を予測することもできます。

「ひとみず」の梅・栽培基準

特別栽培農産物(自然農法・栽培時農薬&化成肥料不使用、他農園からの農薬の噴霧の影響を受けない標高の高いい圃場で栽培され、他農園の施肥の影響を受けない水源を確保している(確認者:山本朝子)

ひとみずホームページ(https://hitomizu4620.thebase.in


「ひとみず」さんの梅で作る Organic CC’Cookingオリジナル 梅の酵母シロップ漬け

材料(作りやすい分量)
オーガニックドライフルーツ(レーズンや白イチジクなど合わせて)…300g、
浄水…800cc、青梅…600g

作り方
① まずは、ドライフルーツを1日、常温下で浄水に付け込みシロップを作る。
② 梅を投入して、1週間常温で放置。
③ 冷蔵庫で3か月緩やかに発酵させます。
④ ドライフルーツ、梅、梅シロップに分けて、さらに冷蔵庫で3か月置きます。  ※お正月が飲みごろです。梅シロップはお湯や炭酸水で割ったり、お料理に使ったり。
※漬けた後のドライフルーツと梅は、ジャムや甘味料に。





Take Action!
栽培法や使用農薬肥料の開示が万全にされている農産物を

梅の慣行栽培では、農薬の種類、散布回数、使用時期、それぞれが法律で規定されていますが、個人の体質 によって、感応性が違いますので、オーガニック認証、正しい特別栽培の規定があるもの(栽培法や使用農 薬肥料の開示が万全にされているもの)を選びたいと、つくづく、思いました。

ひとみずさんの栽培レベルは、特別栽培、自然農法、栽培時農薬不使用、栽培時化学肥料不使用、慣行栽 培の圃場より標高が高い山の頂での栽培(圃場見学によって確認済み)でした。

Organic CC’Cookingの行っている共同購入「Teikei」では今年、約100kg程の梅を購入。来年度も引き続 き年頭に購入予約を行う予定です。さらに有機認証取得のためのバックアップ体制を作り、サポートします。




今回は少人数てのツアーとなりましたが、2024年5月に「和歌山県みなべ•田辺地域」を巡るツアーを計画中てす。

特定非営利活動法人 グレインズ・イニシアティブ
〒542-0064 大阪府大阪市中央区上汐2-5-14 ワカミズビル4F
TEL.090-7090-2422 
https://grainmeister.org/cccooking/







ツアー主催者

山本 朝子

CCクッキングスクール(Cultural Creative Cooking School)代表、特定非営利活動法人グレインズ・イニシアティブ代表理事、一般社団法人オーガニックフードマイスター協会代表理事、「安全な食べものネットワーク オルター」食担当顧問。
オーガニックフード・アドバイザーとして、企業の商品開発コンサルティングやオーガニック学校給食のプロデュース等も手がける。

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