年度末に向かうこれからのシーズンは、食事会やパーティーの機会が増えますね。今回チェックするのは、そんな席で添加物や化学物質に過剰に反応してしまう“食材過敏性女子”です!
それは、子どものクラスメイトが集まったホームパーティーでのことでした。一人の女の子がテーブルの端にあったスナック菓子に手を伸ばそうとしたら、「スナック菓子は体に悪いから、食べちゃダメっていつも言ってるでしょ!」と、ある母親(食材過敏性女子)が声を張り上げたのです。お招きした側のママは「ごめんなさい」と困り顔でスナック菓子を片付け、それまでの楽しい雰囲気が一気に反転。さらにそれだけでは終わらず、スナック菓子を取り上げられた女の子が手作りカップケーキ(可愛く飾り付けされた力作)を引き寄せたら、「ダメ! 砂糖は体を老化させるし、バカになるって言ってるでしょ!」と怖い声が。あのさ、10年も生きていない子どもが1個のカップケーキで老化? バカになるってなに?
家庭内であれば、ご自身の考え方に基づいて、ご自由にルールを決めれば良いと思います。でもね、ゲストとして招かれたら、そこのおうちのおもてなしを気持ちよく受け入れるのがマナーだわよ! それに、聞きかじりの浅い知識を子どもにすり込んでしまうのはいかがなものかしら? そもそも、アレルギーがあるわけでもないのに、一度食べたくらいで本当に体調を崩すようなら、真面目にドクターに相談すべきね。
ホームパーティーで子どもに学ばせることは、その時間をお友達と一緒に楽しく過ごすことと、おもてなしに感謝させることじゃない?スナック菓子や甘いケーキがどうしても気になるなら「あんまり食べ過ぎたら、他のお友達の分が無くなるでしょ?」と言えばいいのです。
子どもや家族の健康を気にすることはとても素晴らしいことだけど、食べることって、体を作るだけじゃなく、心を満たすという側面もあるでしょう? 余裕のある態度で過ごしましょうね。「ナチュラル」って、「自然であること。天然であること。飾り気や誇張のないこと」よ。“やりすぎ”や“過敏”は禁物ね。
PROFILE:
坂梨カズ
「すべての日本人に、より美しく、より幸せな暮らしを!」をコンセプトに、トータルビューティープロデューサーとして活躍中。活動の範囲は、スキンケア・メイクアップなどのコスメティック分野から、ファッションデザイン・コーディネートにまで及び、数々の商品開発にも携わる。近年は「いなり王子」としても注目を浴びている。